「プロポリスは痔にも効く?」
プロポリスには痔を予防、改善する効果があります。ここでは、プロポリスの痔に対する効果や使い方について説明します。
痔とは?
痔とは、肛門や肛門付近の病気の総称です。痔には、肛門が切れる切れ痔、いぼができるいぼ痔、膿(うみ)が溜まって出る痔瘻(じろう、あな痔ともいいます)の3つの種類があります。
〇切れ痔
下痢や便秘で肛門に刺激を与えて、肛門の皮膚が切れたり、裂けたりすると切れ痔になります。
〇いぼ痔
便秘や下痢で肛門に負荷がかかって肛門付近の血液の循環が悪くなり、粘膜の下にある静脈叢(じょうみゃくそう:静脈が集まっている箇所)がうっ血するといぼ痔になります。
〇痔瘻
下痢やストレスで免疫力が低下すると、大腸菌などの細菌に感染して炎症が起きる場合があります。
炎症が悪化して化膿し膿がたまっては出る、が繰り返されると、細菌の入る場所から出る場所までがトンネルのように貫通して痔瘻になります。
プロポリスは胃腸の調子をよくして、痔の原因となる便秘や下痢を防ぐ、ストレスを予防、緩和する、血行をよくする、細菌に感染しにくくなる、などの効果があります。
プロポリスの痔の改善効果
血行をよくする
プロポリスに含まれているフラボノイドは、血管の成分のコラーゲンを生成する働きがあるので、末端の血管(毛細血管)を強くしたり、血管を拡張したりして血行をよくする働きがあります。ストレスを予防、緩和する
プロポリスには、ストレスを予防、改善する効果があるフラボノイドとフィトンチッドが含まれています。ストレスを感じると自律神経の働きが乱れ、胃腸の調子が悪くなって便秘や下痢になる場合があります。
自律神経は、身体が動いている時に働く交感神経と、休んでいる時に働く副交感神経の2つがあります。
この2つの神経のバランスが乱れると、交感神経が優位になって緊張状態が続き、心身が休まらないのでストレスを感じ、胃腸の働きが悪くなります。
フラボノイドは、自律神経の乱れを整えてストレスを緩和し、胃腸の不調を改善する効果があります。
また、フィトンチッドには心にやすらぎを与えてリラックスさせてストレスを緩和する効果があります。
殺菌、抗菌効果
プロポリスに含まれているバッカリン、アルテピリンC、Pクマル酸などの桂皮酸誘導体(ケイひさんゆうどうたい)には、高い殺菌、抗菌効果があるので、肛門にできた傷に細菌が繁殖するのを防いだり、傷が化膿するのを防いだりします。また、桂皮酸誘導体には、免疫力を高めて細菌に感染しにくくなる効果もあります。
鎮痛効果
プロポリスには、古くから鎮痛効果があることが判明しています。ヨーロッパでは、プロポリスは民間療法として古くから使用されてきたので、プロポリスに鎮痛効果があることがさまざまな文献に記述されています。
プロポリスには、頭痛や炎症を強くする作用があるプロスタグランジンという物質の生成を抑える効果があることが判明しています。
また、プロポリスに含まれているフラボノイドには鎮痛効果があること、プロポリスの原料になるユーカリに薬草効果があることが判っていますが、プロポリスに含まれているどの成分にどのくらい鎮痛効果があるのかなどは、はっきりとは確認されていません。
プロポリスで痔の症状を改善する方法
摂取する
プロポリスの原液(説明書きに従って薄めて摂取してください)やプロポリスのサプリメントを摂取します。プロポリスは、空腹時や運動前、入浴前に摂取すると成分が吸収されやすいのでより効果的です。
ただし、気分が悪くなった場合には、量を減らしたり、食後に摂取したりして様子をみてください。
塗る
方法
プロポリスの原液は、そのままでは刺激が強すぎるので直接患部に塗るのは避けてください。プロポリスを塗る場合は、馬油(マーユ、バーユ:馬の脂肪で火傷や切り傷に効果があります)またはワセリン、シアーバターノキ(シアーバターの種子からとれる脂)にプロポリスの原液を数滴混ぜて、風呂上りに塗ります。
プロポリスが配合された軟膏が市販されているのでそれを使用してもいいでしょう。
塗る際の注意点
皮膚の強さに個人差があるので、混ぜるプロポリスの量は少量からはじめて様子をみながら調節してください。クリーム10に対してプロポリス0.5~1を目安にするといいでしょう。
また、プロポリスはアレルギー性皮膚炎などのアレルギー反応を起こす可能性があるので、塗る前にパッチテスト(腕の内側などのやわらかい部分に塗って24時間後と48時間後に様子を見る)を行い、異常がある場合は使用を避けてください。