「プロポリスのデメリット」
プロポリスは優れた健康食品ですが、デメリットもあります。ここでは、プロポリスにはどのようなデメリットがあるのかを説明します。
プロポリスとは?
プロポリスは、セイヨウミツバチが新芽やつぼみから樹脂を採取し、巣に持ち帰って腹からでる蝋(ろう)分や、唾液、花粉と混ぜ合わせてつくった物質で、蜂ヤニともよばれています。プロポリスのデメリット
プロポリスには次のようなデメリットがあります。味とにおいが独特
プロポリスには、独特の木の刺激臭や、苦味、辛みがあり、喉にピリピリする刺激があります。人によっては、この刺激や味のために毎日の摂取がつらくなる場合があります。
ヤニが付く
プロポリスには樹脂成分が多く含まれているので、コップや歯にヤニが付く場合があります。ヤニは、プロポリスの濃度が高い上質なものほどつきやすくなります。
ただし、このヤニは、クレンザーか薬局で販売されている消毒用エタノールなどのアルコールで拭き取ることができます。
アレルギーが出る場合がある
プロポリスは健康食品なので、副作用はありませんが、肉や小麦などと同じでアレルギーが起きる場合があります。プロポリスの材料には花粉が使われているので、花粉にアレルギーがある人はかゆみ、くしゃみ、鼻づまりなどのアレルギー反応が出る場合があります。
また、喘息やアトピーなどのアレルギー体質の人が摂取すると、かゆみ、腫れ、発疹、接触性皮膚炎、下痢、腹痛、吐き気などの症状が起こる場合があります。
蜂毒にアレルギーがある人は、アナフィラキシーショックとよばれる激しいアレルギー反応が起こる場合があります。
アナフィラキシーショックが起こると、じんましん、かゆみ、下痢、粘膜の腫れ、呼吸困難、意識障害などが短時間に複数起こって、最悪の場合死に至ります。
ですので、蜂毒にアレルギーがある人はプロポリスを摂取しないでください。
値段が高めで差が激しい
プロポリスは、セイヨウミツバチの巣からしか採れません。しかも、一つの巣箱から一年間に150グラム~200グラムしか採取できないので、希少価値が高いです。
プロポリスは、原液の場合、30ミリリットル(約1カ月分)5000円前後のものが多く、安いものは1500円くらいからありますが、高いものは10000円以上します。
サプリメントの場合は、1カ月分が1000円以下のものから販売されていますが、高価なものは、10000円以上します。
プロポリスの値段は、健康食品の中では高めです。
しかも、濃度や産地などで値段が異なり、差も激しいので購入の際には、よく確認することが必要です。
妊婦、授乳中の人、乳幼児は摂取できない
ボツリヌス菌の芽胞(繁殖に適さなくなった時に細菌がつくる細胞の構造のこと、適した環境になると繁殖します)が存在している土地で育った植物には、花粉に芽胞が付着している場合があります。芽胞が付着した花粉をミツバチが採取すると、その巣のハチミツやローヤルゼリー、プロポリスにはボツリヌス菌が混入してしまいます。
ボツリヌス菌は、大人が摂取しても胃液や腸液、腸内に存在する善玉菌などで死滅します。
しかし、乳幼児はその作用が弱いので体内で繁殖する場合があり、重症になると死に至ることがあります。
またプロポリスには、女性ホルモンに似た作用があるイソフラボンが含まれているので、妊婦が摂取するとホルモンバランスが乱れる可能性があります。
妊娠中はへその緒を通じて、授乳中は母乳を通じてプロポリスの成分を赤ちゃんが摂取する可能性があります。
アレルギー反応が起きたり、ボツリヌス菌が摂取されたりした場合に、どのような影響が赤ちゃんにあるのかは、実際に実験するのが困難なため、あまり判明していません。
また、プロポリスに含まれている成分は、全ては解明されていないので、母体や胎児、赤ちゃんに対する安全性が確立されていません。
ですので、妊娠中の人、授乳中の人、乳幼児はプロポリスの摂取は避けましょう。