「プロポリスって何?」
プロポリスとはどんなものでどんな効能があるのでしょうか? ここでは、プロポリスとは何で、どんな特徴や効能があるのかを紹介します。プロポリスとは?
植物は、痛んだ幹を修復したり、新芽やつぼみを細菌から守ったりするために抗菌、殺菌効果がある樹脂を作ります。ミツバチが、この樹脂を巣に持ち帰り、腹にある分泌腺から分泌した蝋(ロウ)分や唾液、花粉と合わせてつくったものがプロポリスで、蜂ヤニともよばれています。
プロポリスは、ラテン語の「pro」プロ(前、守る)とギリシャ語の「polis」ポリス(都市)が語源で、「都市への敵の侵入を防ぐ城壁」という意味があります。
プロポリスの働き
巣を細菌から守る
ミツバチの巣の入り口は、プロポリスによって一匹がやっと通れるくらいの大きさに固められています。外から帰った働き蜂は、この通路を通る時に身体がプロポリスに触れることで、抗菌、殺菌されるので、菌やウイルスが巣の中に持ち込まれません。
また、プロポリスで通路を狭くして身体の大きい外敵が巣に侵入しにくくする働きもあります。
ミツバチの巣は、ミツバチが羽や筋肉を振動させて温度を管理し、常に32~35度に保たれています。
細菌は30度を超えると繁殖しやすいのですが、プロポリスが細菌の繁殖を抑えています。
さらに、巣内で廃棄物が出た時に、運べる大きさのものは巣外に運び出しますが、運べない大きさのもの(ネズミやトカゲの死骸など)は、腐敗して細菌が繁殖しないようにプロポリスで覆ってミイラ化させます。
プロポリスには、高い抗菌、殺菌作用があるので「天然の抗生物質」とよばれていて、巣を細菌から守る働きがあります。
巣の強度を補強する
プロポリスは粘着力があり強度もあるので、ミツバチは、プロポリスを巣の弱い部分に埋め込むことで巣を強化します。プロポリスの特徴
プロポリスは、蜂が採取した樹脂によって成分や色が異なります。オーストラリア産のプロポリスは、茶色~茶褐色、ブラジル産は、緑がかった茶色、マングローブが群生している地帯でのみ採取されるものは赤色をしています。
中でも、ブラジル産のアフリカミツバチとセイヨウミツバチが自然交配して発生した、防御力が強いアフリカナイズドミツバチがつくるプロポリスは、抗菌、殺菌効果が高く、最高級品といわれています。
このプロポリスには、湿度の高いアマゾンで細菌から巣を守るために、抗菌力が高い自生植物のアレクリン(学名‐バッカリス・ドラクンクリフォニア)の樹脂が主に使われているのが特徴です。
また、プロポリスをつくるのはセイヨウミツバチのみで、ニホンミツバチを含むトウヨウミツバチはプロポリスをつくりません。
プロポリスの効能
プロポリスは、風邪や、インフルエンザ、喉の痛み、歯周病、口臭、口内炎、の予防、改善効果の他に、ストレスの緩和、抗酸化作用、美肌、育毛効果、認知症や生活習慣病の予防、改善など さまざまな効果があります。また、近年ではプロポリスのがんに対する効果を検証する実験が数多く行われていて、がんの発生を予防したり、がんを抑制したりする効果が期待されています。